道案内の授業エピソード

道案内をする単元では,教室内に町を再現し,実際に身体を動かして道案内をさせます。

Where is the gym? の授業を実施してみて
Where is the treasure? タスクカード
Where is the treasure?

タスクカードを使った授業では,教師の思いもよらない「道案内」の様子が見られました。

エピソード1
「トイレットペーパーを買いたい」とのお題に,案内役が「大型ショッピングセンター」に案内したら, “No” との返事。理由は,「ドラッグストアの方が安いから」でした(「大型ショッピングセンター」も,「ドラッグストア」も,どちらも地図に入れていました)。

エピソード2
「勉強したい」とのお題に,「学校」ではなく「喫茶店」を案内したら “No” との返事。理由は,「コーヒーチェーン店の方が好きだから」(「学校」も「喫茶店」も「コーヒーチェーン店」も,全て地図に入れていました)。

エピソード3
タブレット型端末を使っていない案内役が,ずっと案内に成功。理由は,「コンビニの場所だけ覚えて,コンビニに連れて行ければどのお題でもうまくいくから」。

エピソード4
「先生に会いたい」のお題に,「学校」ではなく,教卓に案内した案内役がいました。「本当に先生がいるところ」との理由で,迷子役は “Thank you!” と満足していました。

職業の英語表記一覧

“What do you want to be?” の答えとして,児童が挙げた職業を記載します。バラエティに富んでいて,驚きました。

actor 俳優
actress 女優
artist 芸術家
backup dancer バックダンサー
baker パン屋さん
ballerina バレリーナ
baseball player 野球選手
basketball player バスケ選手
bus driver バスの運転手
business owner 自営業
cabin attendant フライトアテンダント
carpenter 大工
civil servant 公務員
comedian コメディアン
cook 調理師
dentist 歯医者
Disney cast member ディズニーキャスト
doctor 医師
EMT 救急救命士
farmer 農家
fashion designer ファッションデザイナー
fire fighter 消防士
fisherman 漁師
florist 花屋
hairdresser 美容師
lawyer 弁護士
manga artist 漫画家
nursery teacher 保育所の先生
office worker 会社員
pastry chef パティシエ
pharmacist 薬剤師
pianist ピアニスト
pilot パイロット
police officer 警察官
politician 政治家
professional gamer プロゲーマー
professional swimmer プロ水泳選手
professor 大学教授
professional athlete プロのスポーツ選手
remote worker リモート会社員
scientist 科学者
singer 歌手
soccer player サッカー選手
sports coach コーチ
swimming coach 水泳コーチ
system engineer システムエンジニア
teacher 教師
traveler 旅行者

発表をさせる際, “I can …” “I like …” “ I’m good at …” 等の既習文と合わせて文を作らせます。
その際のポイントです。

“I want to be …” と “I like …” は内容が近くなりがちです。
(e.g.) “I want to be a baseball player. I like baseball.”
ですので, “I like” は好きな選手等の方が話が膨らみます。
(e.g.) “I want to be a baseball player. I like Ohtani Shohei.”

“I can …” と “I’m good at …” も内容が近くなりがちです。
(e.g.) “I can play baseball well. I’m good at playing baseball.”
“I’m good at …” は,職業に関連する教科名を入れることができます。
(e.g.) “I can play baseball well. I’m good at P.E.”

その他,vet なら “I have (want) a dog.” civil servant なら “I like 〇〇.” (自分の居住地),また, “I want to study hard.” “I want to help people.” 等も使いやすい表現です。

語順カード用のプリント

光村図書出版 Here We Go! 6 Unit 5では,巻末カードを用いて語順を考えさせることができます。
この授業については,以前記載しました。

語順カードの使い方

今回,児童に配布するプリントを作成しました。

語順プリント(pdf)

表面は語順を考える際に活用します。
裏面は, “I” と動詞をなぞらせ,目的語にカードをのり付けさせます。作成したプリントを元に, “I like sushi.” “I play the piano.” と,4つの動詞を用いた児童同士の対話を行わせます。「全く同じ文面の児童を探そう」と伝えると,楽しく活動させることができます。

“~ing” 集め

光村図書 Here We Go! 6 の Unit 1 では、 “I’m good at swimming.” の文が扱われています。
“swimming” のような動名詞は、 Unit5、 7の “I enjoyed swimming.” につながります。
教科書で扱われている “dancing” “cooking” “playing the piano” “playing the recorder” 等の発音練習をした後、「今練習をした単語に共通していることは何でしょうか」と発問します。
「手を使う」「動きがある」 (=動詞) 等の意見もでますが、「イング(ング)がつく」ことに気づく子がでます。
「 “dancing” は『踊ること』、 “cooking” は『料理すること』のように、この “ing” には、『すること』という意味があるよ」と簡単に説明します。
「イング (ング) がつく単語には、どんな単語がありますか」と発問すると、様々な動名詞が身近にあることに気づきます。

スイミング、ダンシング、プログラミング、カンニング、ハイキング、ピッチング、バッティング、スローイング、ブーイング、シュノーケリング、パンチング、ピッキング、ボクシング、カーリング、ゲーミング、ランニング、キッキング,キャッシング・・・

ネガティブな意味の単語もありますが、 “I’m good at ~.” とつなげて練習をすると、「え〜!」と,冗談半分のようで盛り上がります。

ちなみに,カンニング (cunning) は,ずる賢さ、狡猾さを意味する単語で,テスト等で盗み見をする「カンニング」という意味はありません。英語では “​​cheat (cheating)” といいます。

中学年、高学年用名刺作り用紙

4, 5, 6年生では、最初の単元 (Unit 1) の後、名刺交換に取り組ませています。
児童一人ひとりに、名前をヘボン式ローマ字で記入した紙を配布します。

英語で名前を書く指導

中学年はしおりとして配布します。
高学年は紙のまま配布し、英語ファイルの内側に貼らせます。

ノートに名前,ターゲットセンテンスを書く練習をした後、名刺を作成させます。
中学年は名前のみ記入し、好きなものやことの絵をかかせます。
5年生は名前と「好きなもの」 (I like …)、6年生は名前と「得意なこと」 (I’m good at …) を書かせます。

以下のファイルから名刺用紙を印刷できます。
中学年用はA4で印刷し、1枚ずつに裁断します。
高学年用はB4で印刷し、1枚ずつに裁断します。

中学年用名刺
5年生用名刺
6年生用名刺

“Hello. I’m (名前). I’m like tennis.” というふうに、話をしながら名刺交換をさせます。
6年生は, “I’m Masao. M-A-S-A-O, Masao.” のように,綴りも言わせます。単元中の活動の一つとして、楽しく取り組むことができます。

なお、3年生は3学期にヘボン式ローマ字のしおりを配りますので、その際に名刺交換に取り組みます。国語の授業で習う「訓令式ローマ字」と混同しないよう,時期をずらしています。