What would you like? リアル買い物アクティビティ

買い物に関する表現が、児童に一通り定着した後、リアル買い物アクティビティに取り組みます。

英語教室には職員サンプルのハンバーガーやジュース、百均で購入した果物や寿司等のおもちゃがあります。教卓に食べ物のサンプルを並べ、お店のようにします。
百均で購入した財布4つに、教材用のお札を入れます。入れる金額は、財布によって変えます。

まずは、教師が店員役をします。客役をしたい児童4人に、財布を選ばせます。
児童は財布の中身を確認し、持っている金額に合わせて買い物をします。

“May I help you?” “Yes, please.”
“What would you like?” “I’d like 〜.”
“Here you are.” “Thank you.”
等の対話をしながら、買い物のシミュレーションをします。

次に、店員役も児童にさせます。金額も児童に考えさせると、とても楽しいアクティビティになります。

What would you like? カード交換ポーカーゲーム

“What would you like?” の単元で、教科書添付のカードを使った簡単なゲームです。

  1. 児童にカードを5枚選択させ、記名させます。
  2. 大型ディスプレイに全てのカードの絵を提示しておきます。
  3. 児童が相手に “What would you like?” と尋ねます。尋ねられた児童は大型ディスプレイの絵を参考に、 “I’d like hamburger.” 等と答えます。
  4. 尋ねた児童が “hamburger” のカードを持っていたら、相手に渡します。
  5. ターンを交代し、質問と答えの対話を行います。
  6. 次々とペアを交代します。

このように、相手のカードを当てるゲームです。相手のカードを当てると自分のカードが増え、当てられるとカードが減ります。

ゲーム終了後、枚数を確認します。最も多く持っている児童が優勝となります。
次に、ポーカーのように組み合わせを尋ねます。

  • 「1ペア」は、ペアとなる組み合わせが1組ある状態です。
  • 「2ペア」は、ペアとなる組み合わせが2組ある状態です。
  • 「3カード」は、同じカードが3枚ある状態です。
  • 「フルハウス」は、「1ペア」と「3カード」の組み合わせです。
  • 「4カード」は、同じカードが4枚ある状態です。

ポーカーの優勝者を確認後、2回戦をします。「相手が当てにくいカード」を考えるので、楽しめるゲームです。

このゲームの利点は、用いるカードが5枚だけなので、準備の時間が少なくて済むことです。また、ゲームを通して “What would you like?” “I’d like 〜.” の対話を何度も行うので、自然に表現が定着します。
このゲームを行った後、全てのカードを使うゲームに取り組むと、カードを切る時間を分けられるので、効率的に授業を進めることができます。

たんぼのお家 FLASH対応について

私が「たんぼのお家 子供サイト」にアップしているゲームや、いくつかの授業用コンテンツはFLASHを用いて作成しています。しかし、FLASHは2020年末にサポートが切れ、使えなくなります。
そこで、Rustを用いたフラッシュプレーヤーエミュレータである ruffle をサーバーに設置しました。
サーバーへの設置方法はruffleのサイトに書かれていますが、なかなかうまく動作しませんでした。私が用いているサーバーでは、「.wasm」(WebAssembly)を用いるために「.htaccess」ファイルを作成し、更にパーミッションを変更することが必要でした。
RuffleはFlashをWebAssemblyに自動変換するため、2021年以降も安全に利用することができます。
まだRuffleは未完成で、Action scriptの全てを変換することはできません。
現在のところ、cgiを用いてランキング登録をする際、日本語が使えないこと、カラータッチゲーム等、一部のゲーム音声が再生されないことが確認できています。ですが、2021年以降も安全な環境でFlashコンテンツが使えるのは有り難いことです。これから順次コンテンツを対応させていきます。
これまでFLASHコンテンツはiOSでは使えませんでしたが、ruffleを設置したことにより、iPhone, iPad等のiOSでも動作するようになりました。

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Where is the treasure? タスクカード

教室内の机を移動させて町を再現し、 “Where is the station?” 等と児童同士で対話させる活動があります。

この活動の応用編として、タスクカードを用いる方法があります。
タスクカードを児童に引かせ、タスクが達成できる場所に案内してもらう活動です。
例えば、「おすしを食べたい」のカードですと、「レストラン」に行けば達成できますが、「コンビニ」や「スーパーマーケット」でもおすしが食べられるので達成できます。
タスクを達成するための「思考」が生まれる活動です。
以下は、タスクカードの例です。

  • おいしいコーヒーがのみたい。
  • おやつを買いたい。
  • 天気がいいから、どこかに行きたい。
  • ハンバーガーを食べたい。
  • 野球をしたい。
  • 落し物を探している。
  • 花束を買いたい。
  • 誕生日プレゼントを買いたい。
  • 新しい服がほしい。
  • おすしを食べたい。
  • 手紙を送りたい。
  • 友達に会いたい。
  • 財布をひろった。
  • 消防車を見たい。
  • 犬の散歩をしたい。
  • お金を1000円ひろった。
  • 切手を買いたい。
  • ケガをしてしまった。
  • 乾電池を買いたい。
  • マンガを買いたい。
  • 勉強したい。
  • 鬼ごっこがしたい。
  • アイスクリームを食べたい。
  • ノートがなくなった。
  • おいしいラーメンを食べたい。
  • 参考書を買いたい。
  • 電車に乗りたい。
  • トイレに行きたい。
  • ばんごはんの材料を買いたい。
  • おまわりさんに会いたい。
  • 先生に会いたい。
  • トイレットペーパーを買いたい。
  • おなかが痛い。
  • サッカーをしたい。
  • 焼肉を食べたい。
  • おいしいコーヒーを飲みたい。
  • 手を洗いたい。
  • 犬を遊ばせたい。

Ketchup on Your Reindeer

“Ketchup on Your Cornflakes” と同じシリーズの本です。
ページが上下に分かれていて、別々にめくることができます。
最初の絵は “Do you like ketchup” が上半分で、これは “Ketchup on Your Cornflakes” と同じです。ですが、下半分は “on your Christmas tree?” となっています。12月にぴったりの絵本です。
“Ketchup on Your Cornflakes” と同様、最初と最後の組み合わせがおかしいので、最初と最後を入れ替えると全て “Yes, I do.” のペアになります。

上下を一枚ずつずらして読んでいくとおかしな組み合わせになり、とても盛り上がります。書画カメラで拡大させて読みたい一冊です。

とてもきれいな絵本で値段も手頃ですが、到着には時間がかかるようです。授業で使う際は、早めに注文をする方がよいようです。

Don’t Put Your Finger In The Jelly, Nelly!

「ゼリーに指を入れてはいけない」という題名から、子供たちの興味は一気に引きつけられます。
ページ穴が空いていて、指を入れながらめくると、読み手の指も絵の一部になる楽しい絵本です。「韻を踏んでいるよ」と説明してから読み聞かせると、「本当だ」との声が聞こえてきました。英語の音の楽しさを伝えられる一冊です。
値段も手頃です。ただ、到着に時間がかかるので、授業で用いる際は早めに申し込むのがよいようです。

パーフェクトビンゴゲーム

教科書巻末にはカードが添付されています。このカードを用いてパーフェクトビンゴゲームに取り組むことができます。
通常、ビンゴゲームは縦横3列ずつカードを並べ、カードが当たれば裏返し、縦横斜めのいずれかが並ぶとビンゴになります。
楽しいのですが、あっという間に終わります。
ゲームをする目的は、何度も単語に触れさせることで語彙を定着させることにあります。ですから、終わりにくい方がめあてに迫れますし、ゲームとしても盛り上がります。
そこで、「パーフェクトビンゴゲーム」という進め方があります。
ルールは簡単で、縦横3列、計9枚全てが裏返るとビンゴです。
8枚裏返らないとリーチになりません。

ゲームを進めるコツとしては、
① 教師が当たりカードを音声だけで伝える。
② 書画カメラ等でカードの映像を見せる。
③ 反復練習させる。
です。

いきなり映像を見せると、児童は音声を聞かなくなります。聞き慣れない単語等で、児童が「何だろう」と考え、その後映像を見せることで納得させられます。そして反復練習させることで、定着に繋げられます。

予め縦横3マスが書かれたプリントを用意し、その上にカードを並べさせると、より取り組みやすくなります。

教科書巻末カードでの、「1人をめざせ!」ゲーム

教科書巻末カードで、「1人をめざせ」ゲームに取り組めます。
「教科書巻末カードでのおはじきゲーム」を行った後に取り組むことがお勧めです。
同じジャンルのカード(目安として10枚〜15枚程度)の内、1枚を選んで切り取らせます。このゲームでは、同じカードを「なるべく少ない人数」持っている児童の勝ちになります。ですので、他の児童が選ばなさそうなカードを考えさせます。
カードを切り取らせた後、他の児童はどんなカードを持っているか、互いに情報交換をさせます。 “I went to the library.” “I went to the lake.” 等と、互いに自分のカードを紹介し合います。他の児童がどんなカードを持っているか探りを入れるため、ゲームで対話をする必然性ができます。この対話活動を通じて、表現を定着させることができます。
対話活動の後、書画カメラで1枚ずつカードを写し、 “How many people have the ‘library’ card?” (「『図書館』カードを持っている人は何人ですか」)と尋ねて挙手させ、人数を確認させます。1人しか持っている人がいなかったカードがあると、驚きの声があがります。

2回戦は、対話活動を通じて、カードを交換できるルールにします。すると、児童は多くの友達と対話し、情報を収集しようとします。対話がより盛り上がります。

教科書巻末カードでのおはじきゲーム

新出単語や新出表現を定着させるとき、ゲームが有効です。楽しみながら、自然と定着させることができます。
教科書巻末にカードが添付されている場合、いきなりバラバラに切らせるには時間がかかりますし、もったいないです。
私はおはじきを7つずつ入れたジッパー付きの小袋を20セットほど用意しています。
まず、巻末カードをかたまりのまま(だいたい10枚以上)切り取らせ、おはじき小袋を配布します。
好きなカードの上におはじきを置かせます。私は、バラバラに切り取っているカードを持っています。
例えば、 “library” とカードを読み上げます。
児童は、 “library” の上におはじきがあれば、おはじきを取ります。おはじきがラスト1個になった児童は「リーチ」になります。「リーチ」の児童は起立させます。全てなくなった児童はビンゴです。

ただおはじきを取るだけでは、英語の勉強になりません。
まず、カードを読み上げ、次に書画カメラでカードを写します。音を聞いてどのカードか考える時間を与えた後、書画カメラで絵を提示することになります。最初から写してしまうと、英語を聞く必要性がなくなってしまいます。
次に、反復練習をさせます。思考の後に反復練習をしますので、定着しやすくなります。

「だれが、どこで」ゲーム英語版

6年生では “My summer memory” という、夏休みの思い出を振り返る単元があります。
この単元では、動詞の過去形 “ate” “saw” “went” “made” “enjoyed” “went” 等を扱います。
“enjoyed” は、動名詞 (〜ing) とセットにし、 “enjoyed shopping” のように表現します。 また、 “went” は “to” とセットにして、 “I went to the river.” のように教えます。
新出動詞に慣れさせるため、ちょっとしたゲームをします。
「だれが、どこで、何をしたゲーム」という遊びがあります。児童が、「だれが」「どこで」「何をした」のどれかを紙に記入し、それぞれが書いた内容をくっつけると、予想外の文章ができあがるゲームです。このゲームの英語版をします。
“I am ○○.” “I went to ○○. ” “I ate ○○.” “I saw ○○.” “I enjoyed ○○ing”. “I made ○○.” “It was ○○.” と書かれた紙を用意し、児童に1枚ずつ配布します。どのカードを受け取るか、児童は選べません。
「日本語で、○○に入る内容を書いてください」と指示し、紙を提出させます。提出させる際、どの紙をどこに置くか明示しておくと、同じ種類同士が集まるので、後が楽です。
「皆さんが書いた内容を、英語で繋げるので聞きましょう」と指示します。
集まった紙を、「だれが、〜へ行って、〜を食べて、〜を見て(〜に会って)、〜を楽しんで、〜を作って、〜だった。」のように読み上げるのですが、その際、英語に直しながら読み上げます。
児童は内容を理解しようと熱心に聞きますし、予想外の繋がりを楽しめます。
この単元では、初めて動詞の過去形を扱います。小学校では、過去形の動詞は現在形が変化したものではなく、新出動詞として教えます。そのため、敢えて不規則変化する動詞が多く用いられています。
私の経験上、名詞より動詞の方が難しいようです。いきなり反復練習させるのではなく、楽しい活動に取り組み、慣れさせてから教えていく方が定着させやすいです。